高速道路の逆走問題と過失割合

高速道路の逆走事故

新聞やテレビで,高速道路の逆走事故について目にすることがよくあります。

高速道路を逆走した人の7割が65歳以上の高齢者です。うち,15%が認知症の疑いや飲酒などの危険な運転者だそうです。

国土交通省は,平成28年3月,「高速道路での今後の逆走対策に関するロードマップ」を公表しました。2020年までに逆走事故をゼロにすることを目指すとしています。

逆走対策

高速道路会社が,これまで逆走が複数回発生した場所等において,物理的・視覚的な逆走対策を講じたところ,逆走の件数が減少する効果が上がりました。

しかし,故意や認知機能の低下による逆走に対してはこうした道路側だけでの対策では限界があります。

そこで,「ロードマップ」は,今後は,

「道路側,運転者側,自動車側それぞれから,ハード・ソフト面での重層的な対策を講じていく」

としています。

たとえば,自動車側のハード面で言えば,自動車メーカー等とともに,車両の逆走状態の把握や逆走車両の検知,それらを踏まえた警告や注意喚起,通報に関する技術開発の推進に取り組むことなどが謳われています。

逆走の過失割合

こうした取り組みによって高速道路の逆走がなくなれば一番ですが,現在は,2日に1回の割合で逆走が発生し,そのうち約2割が事故に至っています。

もしも逆走事故が起こってしまった場合,過失割合は基本的に0:100(逆走車両が100%)です。

一般道路ですら,対向車がセンターラインをオーバーしてきた場合の基本過失割合は0:100ですので,逆走してくることをいっそう想定しがたい高速道路にあってはなおのこと,この過失割合は当然と言えます。

その他の高速道路上の事故の過失割合

高速道路では,高速での走行が許容されていることから,その走行を妨げる行為については,逆走に限らず,高い過失割合が認められます。

たとえば,何らかの過失で本線車線上に駐停車した場合,後続車がそこに追突すると,駐停車した方も基本40%の過失割合が認められてしまいます(一般道路であれば,駐停車に過失があっても過失割合は10~20%程度です)。

駐停車したことに過失がなかったという場合でも,その後,退避しなかったとか,停止表示器材を設置しなかったという事情があると,基本20%の過失割合が認められてしまいます。

先行車が物を落下させて後続車がぶつかったという場合は,先行車の基本過失は60%に上ります。

高速道路では運転にいっそう注意を

高速道路でひとたび事故が発生すると,このように高い過失割合が認められてしまいますし,高速走行のせいで事故も重大(賠償額も高額)なものとなってしまうことが少なくありません。

一般道以上に,注意を払って運転する必要があります。

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